きっかけは祖父のカメラ。風景を追い求めた先にあった出会い。
22 August 2021

ハッセルブラッド500シリーズで撮る写真が印象的なukiさんですが、山登りのきっかけはお爺ちゃんからもらったカメラだったそうです。
CONCEPT
『小さな旅の記録~your solo trip~』<インタビュー連載>
"旅"をコンセプトに開発された「solo trip collection秋冬」のアイテム達を
記念して、新たなプロジェクトが始動。
otii®︎の理念に共感してくれた沢山のゲストに、
"旅"をテーマにお話を伺いました。
馴れ親しんだ日常から、ほんの少しだけ離れてみる。
たったそれだけで、そこには「小さな冒険」が溢れていました。
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ukiさん |
きっかけは祖父のカメラ。風景を追い求めた先にあった出会い。
ーーーーフィルムカメラで撮った山の写真をインスタにアップすることも多いukiさんですが、カメラの勉強などは、行っていたんでしょうか?
いえいえ。カメラは始めたての頃に少し勉強したくらいです。私は幼少期から看護師になりたかったので、カメラはお休みを使って趣味で始めたんです。
ーーーーそうだったんですね。幅広い趣味の中でカメラを選んだのはなぜですか?
お爺ちゃんからフィルムカメラをもらったんです。ミノルタのSR-7というカメラですね。でも、お爺ちゃんの時代は35㎜のフィルムで写真を撮るのが普通だったから、ずっと使っていたものみたいで、私が譲り受けたときは、ちょっと壊れていました
ーーーーそれが気に入ったんですね。
最初は動かなかったのですが、カメラ屋さんに頼んで、1万円くらいかけて直しました。デジタル一眼レフも買ったのですが、フィルムで撮った方があとで見返すことが多いですね。
そもそも山登りも、写真を撮りたくて・・・。風景を求めて始めたんです。
インスタの写真用アカウントも作るようになり、結果写真を通じて一緒に登山をする友人もできました。
実は、今の旦那さんとも山登りを通じて知り合ったんです。
ーーーーお爺ちゃんのカメラから登山に発展して、大切な人との出会いまで・・・素敵ですね。
特に好きな写真、お気に入りの写真はありますか?
そうですね。ちょっと恥ずかしいですが(笑)。
特に好きな写真は、、長野県の美ヶ原で撮った写真かな?
その日は天気が良くて、朝露がキラキラしていたんです。その朝露を朝日と一緒に撮ったときは、本当にきれいでした。
レンズを通すと、目で見たときとは、違う景色に見えたりすることもあるので、そういう瞬間が楽しいです。
それにフィルムで撮ると、もっと感覚が違いますね。中判カメラのハッセルブラッドで撮ると、さらに特別なものになります。
ーーーーハッセルブラッドだとフィルムの大きさが120㎜。普通のフィルムの35㎜よりも大きいですが、「面倒だな」とかは思わないんでしょうか?
たしかに、12枚しか撮れないし、フィルムは一枚200円くらいする。
けど、ハッセルブラッドにはそれ以上の「何か」があります。
例えば人物を撮ったとしたら、写真の中で「人が生きている」感覚があるんです。人がくっきり浮き出しているというか・・・。
あとで見返したときに、思い出も一緒につまっている感じがするんです。
フィルムにお金もかかるから、「この1枚を大事にしたい」と自分でも思うのかもしれません。
ーーーー古いカメラですが、不思議ですね。昔から古いカメラとかに興味はあったのですか?
ハッセルブラッドのカメラを知ったのもインスタです。ハッセルブラッドで写真を撮っている方がいたんです。
写真も素晴らしいし、カメラ自体のデザインにも惹かれました。
「上からのぞくタイプ」にあこがれたんですね。
ーーーーインスタには星空のお写真もありますね。あれもフィルムで撮ったのですか?
はい。星空は昔から好きだったんです。
フィルムで撮るのはけっこう大変でしたが、長野県の山小屋で働いていた時に撮りました。
何年か前、一度看護師を辞めたとき、長野で40日くらいアルバイトをしていたんです。
ちょっと空いた期間だったのですが、「やりたいことを一度やってみよう」と思って・・・。
毎日、山の景色が見えるのは最高でしたし、星空は下界とはまったく違います。天の川がきれいに見られますし、雑音がきこえない生活は、自分に合っていました。
外科で看護師をしていたときは、時間に追われまくりでしたから、落差もあったのかも。
遠距離恋愛をしていたときも、長野の山でよく会ったのですが、私も彼も長野県の景色や雰囲気、空気などがマッチするみたいです。
ーーーー実際に行ってみないと、空気とか雰囲気は分かりませんよね?
はい。私は結構自由に生きているんですが、そのきっかけになったのは、間違いなくカメラとの旅かなと思っています。お爺ちゃんからカメラをもらって、写真を撮るために山に登るようになって、人生が広がった感じがします。
それに自由に移動するからこそ、自分自身が見えてくるんじゃないですかね?
ーーーーなるほど。長野県の中でも、どういう場所が好みですか?
やっぱり北アルプスが好きですね。
これはまだ先の話ですが、いつか長野県に移住できたらなあと思っています。
山小屋で暮らしていたときの感じ。忘れられないです。
そういう場所に住めて、きれいな星空が見れたら、毎日が最高です。
[ GUEST ]
NAME : uki
INSTAGRAM :@uki1022
[ INTERVIEWER / WRITER ]
NAME:HWANG
TWITTER: @juan1979
AGE : 42
AREA : CHIBA
JOB : FREELANCE WRITER
PROFILE:
大学卒業後、広告代理店、通訳等を経てフリーライターに。著「【内田篤人】夢をかなえる能力」(ぱる出版)